いい塾とはどんな塾でしょう
塾選びはお子さんのいる家庭にとって今も昔も苦労の種です。私はかつて若いころ、2年間ほど塾の講師をやっていたことがあります。塾といっても予備校やそれに近い進学塾ではありません。いまで言えば、個別指導を主とした普通の塾でした。ただ、塾が主な対象としていたのは、いわゆるできない子でした。学力が少し劣る中学生が主な生徒だったのです。クラス体制も、大人数ではなく、多くても5〜6人で、父兄の希望によっては小教室での個別指導や、実質的に家庭教師として訪問授業なども行っていました。今では珍しくないやり方ですが、私が講師だったころはそれなりに特徴のある塾でした。私の担当した子ども達は、幸いにも、成績が伸びこそすれ悪くなるような子は出ませんでした。今と違って高校全入ということもない頃でしたので、成績面で高校進学の危ぶまれる子もいました。しかし、担当した子はみんな希望するか希望以上の学校に入ることができ、ご父兄から感謝されたことを覚えています。そのときの経験を踏まえて言えば塾の選び方のひとつはこうなります。 学校と異なり生徒は先生を自由に選ぶことができます。ですから、塾を選ぶときには、塾を選ぶのではなく先生を選びなさいということです。もちろん塾に入らなければどんな先生がいるか分からない場合もあります。ですが、その時は、その塾がどんな塾なのか分からないという風に思いましょう。できるだけさまざまなつてを使って、生徒である子どもと気の合いそうな先生を探しましょう。そうゆう先生がいる塾がその子にとってのいい塾なのです。